「隠す」ことこそが「風評被害」払拭につながると勘違いしているようです。
と以下にありますが私もそう思います。
興味のある方はどうぞ。福島からです。
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そして先日の原子力センターへの電話で聞いたことの補足です。
〇〇さん移行率の参考値ありがとうございました。
原子力センターでは22年度までは陸土・上水・こめ・ほうれんそう・だいこん・牛乳の陸上の物の他、海底沈殿物や魚類など合わせて14項目ほどの個別の測定を毎年行っていました。
私は「水」と「一般の食事」の測定しかしていないというので、22年度までの個別測定をしていないのかを職員に重ねて確認したんですが、その方はその測定値もホームページで確認したうえで、ああ、22年度まではやっていたんですね。といい、やはり今年度はそれをしていない(少なくとも県の事業としては)と言ってました。
私が過去の比較とならないというと、環境放射線データベースから過去の食事の検査値が見れるし今までもストロンチウムが検出されるのは珍しくないということでした。
このページから
「一般環境」→「陸地」を選択し年度設定「2000~2010」等、調査地域設定「福島」等→調査カテゴリーで「日常食」を選択→調査核種「Sr90」→検索
の流れでみることができます。
この選択で出てくる値を見ると、大熊町と福島市の測定が出てきますが、検出されず~0.081ベクレル/㎏までの値があり、〇〇さんが土壌が原発周辺が高かったと言う報告同様大熊町と福島市の検査値を比べると大熊町の値が高いように思いました。
2000/06/21大熊町0.081福島市0.027
2000/11/13大熊町0.062福島市0.044
2001/06/25大熊町0.053福島市0.025
2001/11/14大熊町0.087福島市0.047
などです。見てみて下さい。
郡山の〇〇です。
福島県では震災前にも食品のストロンチウムやプルトニウムの測定をしています。
平成22年に福島市で採取した食品のストロントウム測定結果が以下で公表されていますので、最近の測定結果が公表されたら、この値と比べればある程度の危険性の判断は付くと思います。
(43ページより)
平成22年環境試料中のストロンチウム-90濃度(福島市)
陸土:2.0Bq/kg乾
上水:0.002Bq/L
こめ:ND
ほうれんそう:0.06Bq/kg生
だいこん:ND
牛乳:0.02Bq/kg生
また、原発周辺地域では震災前でもストロンチウム濃度が高かったことが以下から分かります(煙突から排出されていたのでしょうか)。
(32ページより)
平成22年環境試料中のストロンチウム-90濃度(大熊町)
陸土:0.94Bq/kg乾(過去10年最大値:3.5)
こめ:0.02Bq/kg生(過去10年最大値:0.02)
ほうれんそう:0.24Bq/kg生(過去10年最大値:0.46)
だいこん:0.17Bq/kg生(過去10年最大値:1.00)
牛乳:0.03Bq/kg生(過去10年最大値:0.04)
以上のことから、陸土のス トロンチウムがどのくらい作物に移行するか計算できます。
試料数が少ないですから目安にしかなりませんが、
陸土から米への移行率は2%、
陸土からほうれんそうへの移行率は26%、
陸土からだいこんへの移行率は18%、
陸土から牛乳への移行率は3%となります。
県北から県南にかけて、
現在の陸土のストロンチウムを以下の測定結果から推測すると、
だいたい5~10Bq/kgとなります。
現在の福島産のストロンチウムを上記移行率で計算すると、
米は0.15Bq/kg、
ほうれんそうは1.95Bq/kg、
だいこんは1.35Bq/kg、
牛乳は0.23Bq/kgとなります。
しかし現在の陸土のストロンチウム測定点は汚染されていない箇所がほとんどですし、
測定点が少な過ぎますから、
汚染地域で採れた作物のストロンチウムはこの数倍から数十倍とも考えられます。
実際の測定値は県の職員も把握しているはずですが、
なんで個別に公表しないのかは容易に推測できます。
ほうれんそうや大根など移行率の高い作物を作っている農家の「風評被害」をおそれているのです(もっと移行率の高い作物は沢山あるのかもし れません)。
移行率の高い作物を調べて、
その作物を栽培しないようにすることの方が「風評被害」払拭につながると思うのですが、
いつまでたっても「隠す」ことこそが「風評被害」払拭につながると勘違いしているようです。
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